塗装ガイド
外壁塗装の訪問販売で確認したいこと
訪問販売そのものが違法なわけではありませんが、外壁や屋根の工事をその場で決める必要はありません。指摘された箇所は、別の会社にも状態を見てもらってから判断して問題ありません。自宅への訪問販売で契約した場合は、契約書面を受け取った日から数えて8日以内であれば、原則として書面または電磁的記録(メールなど)でクーリング・オフができます(特定商取引法)。不安なときは、消費者ホットライン「188」に相談できます。
訪問販売とは、事業者が消費者の自宅など営業所以外の場所で契約の申込みを受けたり、契約を結んだりする販売方法のことです(特定商取引法)。「近くで工事をしている」と声をかけられ、その場で点検や契約を勧められる外壁・屋根の工事も、この訪問販売にあたります。

訪問販売のイメージ
屋根・外壁の訪問販売をめぐる相談の状況
国民生活センターによると、全国の消費生活センター等に寄せられた「屋根工事の点検商法」の相談は、2018年度の923件から2022年度には2,885件と約3倍に増え、契約当事者の8割超が60歳以上でした(2023年10月11日公表。PIO-NET の2023年8月31日までの登録分)。同センターの報告書では、梅雨の大雨や台風のあとに相談が増える傾向も示されています。また、契約当事者が65歳以上の2024年度の全国の相談では、販売方法・手口別で「点検商法」が13,262件、商品・役務別で「屋根工事」が6,471件でした(2025年9月3日公表。PIO-NET の2025年7月31日までの登録分)。
数字は公表時点のものです。最新の状況は国民生活センターの公表資料をご確認ください。
よくある話し方と、その場で確認したいこと
国民生活センターや消費者庁の資料にある典型的な話し方と、それぞれの場面で確認したいことを整理します。すべての訪問が悪質とは限りませんが、確認の手順は同じです。
- 「近くで工事をしているので、ついでに点検します」
- 会社名・所在地・電話番号・担当者名を名刺などで確認します。事業者は勧誘に先立って会社名と勧誘の目的を告げる義務があります(特定商取引法)。目的を告げずに点検を持ちかけることは、法令上問題となる例として通達に挙げられています。
- 「屋根が浮いている」「瓦がずれているのが見えた」
- その場で屋根に上らせず、指摘された箇所の写真を見せてもらいます。国民生活センターは、突然訪問してきた業者には安易に点検させないよう呼びかけています。点検させると相手の勧誘を断りにくくなるためです。
- 「このままだと雨漏りする」「台風が来たら危ない」
- 事実と違う説明で不安をあおることは「不実告知」として禁止されています。本当に傷んでいるかどうかは、別の会社にも見てもらってから判断できます。
- 「今日契約すれば割引する」「今だけの価格」
- 期限付きの値引きに応じて、その場で契約する必要はありません。住まいるダイヤルも「その場では契約しない」「複数の事業者から見積りをとる」ことを勧めています。
- 「火災保険を使えば実質無料で直せる」
- 消費者庁が注意喚起している手口です。保険金の不正な請求は詐欺罪に問われることがあります。保険の適用は、保険会社に自分で確認してください。
その場で判断しないための手順
- 会社名・連絡先を確認する:名刺や書面で、会社名・所在地・電話番号・担当者名を受け取ります。
- 玄関先での点検・契約は断る:屋根に上らせない、書類にサインしない。「家族と相談する」で十分です。
- 指摘された内容を書き留める:どこが、どのように傷んでいると言われたかをメモし、見せられた写真があれば受け取ります。
- 別の会社に状態を見てもらう:指摘された箇所を、自分で選んだ会社に確認してもらいます。マッハ塗装の店舗でも、外壁・屋根の状態確認を相談できます。
- 見積りを比べる:工事が必要と分かった場合も、2〜3社の見積りを同じ条件で比べてから決めます(業者の選び方)。
- 不安があれば相談する:消費者ホットライン「188」、または住まいるダイヤル(03-3556-5147)へ。
契約してしまった場合(クーリング・オフ)

書面の内容を確認するイメージ
自宅への訪問販売で契約した場合、申込書面または契約書面のいずれか早い方を受け取った日から数えて8日以内であれば、理由を問わず書面または電磁的記録で契約を解除できます。これがクーリング・オフです。次の点は、消費者庁・国民生活センターの案内をもとにしています。
- 通知は、はがきなどの書面のほか、2022年6月1日からは電子メール、事業者のウェブフォーム、FAXなどの電磁的記録でもできます。はがきは「特定記録郵便」や「簡易書留」など発信の記録が残る方法で送り、メールは送信記録を保存します。
- 書面が交付されていない、または書面にクーリング・オフに関する記載などの不備がある場合は、8日間が始まらず、期間を過ぎてもクーリング・オフできる場合があります。
- 事業者が「クーリング・オフはできない」と事実と違うことを言ったり、威迫したりして妨げた場合は、期間を過ぎていてもクーリング・オフできます。この場合、事業者が改めてクーリング・オフができる旨を記載した書面を交付し、その説明を受けた日から8日を経過するまで解除できます。
- 自分から「契約したい」と事業者を自宅に呼んだ場合は対象外になることがあります。ただし、見積りだけを頼んで来てもらった業者とその場で契約した場合は、対象になる例として通達に示されています。
- クーリング・オフをした場合、すでに工事が始まっていても工事代金を支払う必要はなく、損害賠償や違約金も請求されません。頭金などを支払っていれば返金を受けられ、建物の現状が変更されている場合は無償で元に戻すよう請求できます(消費者庁 特定商取引法ガイド)。8日を過ぎた場合の対応や、書面の不備があるかどうかの判断は個別の事情によって異なるため、自己判断せず消費生活センター(188)に相談してください。
このページは法律相談ではありません。個別の契約について判断が必要なときは、消費生活センターや住まいるダイヤル、弁護士などの専門窓口に相談してください。
相談できる窓口
- 消費者ホットライン 188(いやや)
- 全国共通の3桁の番号で、最寄りの消費生活センターにつながります(消費者庁)。相談は無料ですが、通話料はかかります。
- 住まいるダイヤル 03-3556-5147
- 国土交通大臣が指定した住宅専門の相談窓口(公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター)。電話受付は10時〜17時(土日祝休日・年末年始を除く)。契約前の見積書を対象にした無料の「リフォーム見積チェックサービス」もあります。
- 特定商取引法ガイド(消費者庁)
- 訪問販売のルールとクーリング・オフの制度が公式に説明されています。
マッハ塗装の店舗に相談する場合

相談のイメージ
訪問販売で指摘された箇所について、本当に工事が必要なのかを確認したい場合は、お近くのマッハ塗装の店舗に相談できます。建物の状態確認は無料です。店舗では外壁や屋根の状態を確認し、確認した状態と、考えられる選択肢(塗装・補修・様子を見る・塗装以外の方法)を理由とあわせてお伝えします。現時点で塗装が必要でないと判断した場合は、工事を勧めません。確認の進め方は外壁・屋根の状態確認、塗装を考える目安は塗装時期の目安をご覧ください。相談先は店舗一覧からお探しください。
参考にした公的機関・メーカー等の情報
- 消費者庁 特定商取引法ガイド「訪問販売」(www.no-trouble.caa.go.jp/what/doortodoorsales/)
- 消費者庁・経済産業省 通達「特定商取引に関する法律等の施行について」(令和6年11月19日、PDF)(www.no-trouble.caa.go.jp/pdf/20241119la02_00.pdf)
- 国民生活センター「クーリング・オフ」(www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/coolingoff.html)
- 国民生活センター「屋根工事の点検商法のトラブルが増えています」(2023年10月11日)(www.kokusen.go.jp/news/data/n-20231011_1.html)
- 国民生活センター「2024年度 65歳以上の消費生活相談の状況」(2025年9月3日)(www.kokusen.go.jp/pdf/n-20250903_1.pdf)
- 消費者庁「火災保険を使って実質的に無料で修理ができる」等の注意喚起(2024年6月27日)(www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_policy_cms103_240627_01.pdf)
- 消費者庁「消費者ホットライン 188」(www.caa.go.jp/policies/policy/local_cooperation/local_consumer_administration/hotline/)
- 住宅リフォーム・紛争処理支援センター「住まいるダイヤル」(www.chord.or.jp/)
- 住宅リフォーム・紛争処理支援センター「リフォーム見積チェックサービス」(www.chord.or.jp/reform/index.html)
- 住宅リフォーム・紛争処理支援センター「悪質なリフォーム事業者にご注意」(www.chord.or.jp/caution/)
外壁塗装の訪問販売で確認したいことについてよくある質問
訪問販売の塗装会社は、すべて悪質なのですか?
いいえ。訪問販売は法律で認められた販売方法で、会社名と目的を告げ、必要な書面を交付するなどのルールを守る必要があります。問題になるのは、事実と違う説明で不安をあおる、その場での契約を迫る、断っても勧誘を続ける、といった行為です。会社の良し悪しに関係なく、その場で決めず、別の会社にも見てもらってから判断してください。
「屋根に上って点検させてほしい」と言われたら、どうすればよいですか?
その場では断って問題ありません。国民生活センターは、突然訪問してきた業者には安易に点検させないよう呼びかけています。点検をきっかけに断りにくくなること、屋根に上ることで屋根材を傷めるおそれがあることが理由です。気になる場合は、自分で選んだ会社に改めて確認を依頼してください。
契約から8日を過ぎてしまいました。もう解除できませんか?
契約書面が交付されていない、または書面に不備がある場合は8日間が始まっておらず、期間を過ぎてもクーリング・オフできる場合があります。事業者がクーリング・オフを妨げた場合も同様です。個別の判断が必要なため、契約書を手元に用意して消費者ホットライン「188」に相談してください。
クーリング・オフはメールでもできますか?
できます。2022年6月1日から、書面のほか電子メールや事業者のウェブフォーム、FAXなどの電磁的記録でもクーリング・オフの通知ができるようになりました。送信した内容と日時が分かるように、メールの送信記録やフォームの画面を保存しておいてください。
見積りだけ頼んだ業者と、その場で契約してしまいました。クーリング・オフの対象になりますか?
消費者庁の通達では、見積りのみを目的として訪問を依頼した業者とその場で修理などの契約を結んだ場合は、クーリング・オフの対象になる例として示されています。自分から契約を希望して呼んだ場合とは扱いが異なります。具体的な判断は消費生活センターに相談してください。
高齢の親が訪問販売で屋根工事を契約してしまいました。家族が代わりに対応できますか?
まず契約書面を確認し、受け取った日とクーリング・オフの記載を見てください。国民生活センターの資料では、屋根工事の点検商法の契約当事者の8割超が60歳以上とされています。家族が気づいた段階で、本人と一緒に消費者ホットライン「188」に相談するのが確実です。